「地域の守り神」に栄冠。オランダ・ミッスルトゥムの150年続く巨木が「今年の一本」に選出

オランダ北部の村ミッスルトゥムで、地域の歴史を見守り続けてきた一本のブナの木が、国民投票によって「今年の一本(Boom van het Jaar)」に選ばれました。このブナは、村にある聖ヒッポリュトゥス教会の入り口付近に佇む樹齢150年以上の巨木です。

この選考は、地域のコミュニティにとって重要な価値を持つ木を称えるために「SBNL自然基金」が開催しているものです。ミッスルトゥムのブナは、州内の予選を勝ち抜き、全国のファイナルでも他都市の候補を約3,000票も引き離す圧倒的な支持を集めました。 教会の委員会メンバーであるマーク・ファン・ダイケン氏は、当初は落選も覚悟していたといいます。しかし、地域を巡る人気番組の取材クルーが現地を訪れたことがきっかけで一気に投票数が伸び、今回の快挙につながりました。ファン・ダイケン氏は、「堂々とした枝ぶりと、複数の根が力強く地面に食い込む姿がこの木の魅力。教会に寄り添うように立つ姿は、まさに村の象徴です」と語ります。 一方で、この受賞には少し複雑な思いも混ざっています。実は、このブナは近年の乾燥や気候変動の影響で、かなりのストレスを抱えているのです。周囲には多くのブナの実が落ちていますが、これは木自身が「未来への子孫を残さなければ」と危機感を抱いている証拠ではないかと、専門家は懸念を示しています。今回の受賞は、この美しい木への称賛であると同時に、環境の変化にさらされている緑の遺産がどれほど か弱く、守るべき存在であるか を改めて人々に突きつける機会となりました。 賞金の一部は、教会の墓地周辺への新たな植樹に充てられる予定です。












