80年の歴史に終わり?オランダの「男性限定」ビリヤードクラブが直面する存続の危機

オランダのフローニンゲンで1946年に創設された歴史あるビリヤードクラブ「プーリー・フリップ(Poelie Flip)」が、今年11月に設立80周年を迎えます。しかし、長年この場所で親交を深めてきた会員たちには、祝いの言葉以上に切実な悩みが募っています。会員の高齢化が進み、近年だけで5人ものメンバーが亡くなっているのです。クラブを率いるニック・アベルン会長は、「メンバーの入れ替わりはあるものの、クラブの平均年齢は創設期と変わらないほど高くなってしまった」と吐露します。

毎週火曜日の夜、近所のコミュニティセンター「デ・センメルステー」に集まる彼らにとって、このビリヤード台は単なる競技の場ではありません。試合中や休憩中に交わされる政治、車、女性の話といった世間話こそが、ここでの楽しみの核心です。「ビリヤードの腕前は二の次。大切なのはここで新しい友人を作ることです」と語る会員のセース・グラスさん(66)の言葉通り、クラブから派生して自転車グループができるほどの仲の良さです。

そんな彼らが新たに求めているのは、40代から50代の「若手」層。しかし、彼らの活動には一つの大きなルールがあります。それは「男性限定」という伝統です。アベルン会長によると、クラブの定款には会員投票で一人でも反対があれば入会できないという条項があり、男性のみで気兼ねなく会話を楽しむ現在の空気を維持したいという根強い意向があるといいます。歴史の灯火を絶やさないための「若返り」と、守り続けたい「男たちの聖域」。その間で、このユニークなクラブは揺れています。










