歴史と砂絵が織りなす冒険譚。カナダの語り部が描く「希望の物語」がサドベリーで上演

カナダで25年以上のキャリアを持つ語り部であり人形劇師のジョスリン・シウィ氏が、歴史の闇を希望へと変えるユニークな舞台『Frétillant et agile』を上演しています。この物語の背景にあるのは、かつて先住民ウェンダット族が経験した悲劇的な歴史ですが、シウィ氏はそれを重苦しいドラマとしてではなく、一人の「反ヒーロー」の成長を描く心温まる冒険譚へと昇華させました。 主人公は、足が不自由でバランス感覚に欠ける少年オーハイツィック。彼は故郷のヒューロン湖を逃れ、ケベックを目指す長い旅に出ます。舞台演出も非常に独創的で、生の音楽演奏に加えて、アーティストのキャサリン氏がその場で描く「砂絵」をスクリーンに投影する手法を採用しています。次々と形を変えて消えていく砂の絵は、観客を詩的な世界へと引き込みます。 シウィ氏がこの作品で伝えたかったのは、教科書に載るような英雄ではなく、困難な日常の中で小さくても確かな一歩を踏み出す「普通の人々」の強さです。10月23日にはサドベリーにて特別公演が予定されており、シウィ氏は「たとえ暗い時代であっても、その先には必ず光がある」というメッセージを、笑いと涙を交えて届けたいと語っています。なお、この舞台は大人向けの内容ですが、学校向けにアレンジされた『Petit Frétillant』というジュニア版も展開されています。










