歴史にないはずの合戦?オランダで繰り広げられた「スローフテレンの戦い」

オランダ北部のスローフテレンにある貴族屋敷の庭で、土曜日に一風変わったイベントが行われました。その名も「スローフテレンの戦い」。そもそもこの地で歴史的な合戦が行われた事実は存在しませんが、ここでは17世紀の「八十年戦争」時代を再現した大規模なイベントが毎年開催されています。

会場には当時を模したキャンプが設営され、薪が燃える匂いが漂う中、甲冑をまとった参加者たちが武器を手に並びます。イベント運営に携わるアスウィン・パター氏によると、当時の戦闘風景をできる限り忠実に再現することを大切にしており、大砲やマスケット銃を用いたデモンストレーションも披露されます。中でも子どもたちが長い槍を持つ兵士役に挑戦するプログラムは、大人たちの兵士役がわざと負けてあげるという、微笑ましい交流の場となっています。

2005年から続くこのイベントは、地元住民だけでなくドイツやベルギーからも愛好家が駆けつける国際的な交流の場でもあります。「意見の食い違いがあっても、夜には焚き火を囲んでビールを飲み交わせば仲直りできる」というパター氏の言葉通り、会場は終始穏やかな空気に包まれていました。夜にはキャンプファイヤーでグヤーシュを調理して分け合うのが恒例となっており、シーズンの締めくくりとして装備を点検する「冬季検閲」をもって、この架空の歴史絵巻は翌年まで幕を下ろします。










