ソ連時代の遺産を現代の街へ。ロシア・クラスノオビスクの「モザイクバス停」がアートとして再生

かつてロシア・クラスノオビスクの街角を彩っていたソ連時代のバス停が、意外な形で現代に蘇りました。街の再開発に伴い、その多くが新しい施設へと建て替えられる中、唯一残された「モザイク」装飾が施されたバス停が、このほど住宅街の公共スペースへ移設・保存されることになったのです。 今回移設されたのは、かつて「病院」「研究所」「学校」といった名称で親しまれていた4つのバス停のうち、唯一現存していたものです。建設会社「ヴェスニカ」の手によって、住宅街の「第3マイクロ地区」へと慎重に移動されました。

1つあたり約3.5トンもの重量があるこのモザイク壁は、老朽化した元の土台から切り離され、新たな基礎の上にしっかりと固定されました。 このプロジェクトを実現させるまでには、関係各所との調整を含め3年もの歳月を要しました。もともと境界線上に位置していたため、所有権の確認など調整は困難を極めましたが、地元行政の協力もあり、失われるはずだったソ連時代の公共芸術を「アートオブジェクト」として後世に残す道が開かれました。 「ソ連のモザイクは、単なる建設技術の記録を超えた、独自のモニュメントです」と担当者は語ります。同社は来年、このモザイクを作成した当時の芸術家セルゲイ・グリゴリエフ氏と共に、さらなる修復作業を計画しています。街の風景から消えゆく運命にあった古いバス停が、今では住民の憩いの場を見守る新たなシンボルとして生まれ変わりました。










