500年の伝統を指先に宿して。インドで守り抜かれる「パタチトラ」の彩り

インド西ベンガル州のクリシュナガルにて、79歳の芸術家レバ・パルさんが、約500年の歴史を持つ伝統絵画「パタチトラ」の継承者として静かな情熱を燃やしています。

パタチトラは、神々の姿や物語を布や紙に緻密に描き出す、この地域に古くから伝わる folk art(伝統絵画)です。レバさんがこの技法を学んだのは、16歳で嫁いだ先でのこと。夫であるヤシュティ・パルさんから直接手ほどきを受け、夫婦二人三脚で4人の子どもを育て上げました。 約20年前に夫を亡くし、経済的に困難な状況に直面した時期もありましたが、レバさんは家族を支え続けたこの絵画を放棄することはありませんでした。写真にある通り、現在も彼女は鮮やかな天然顔料を使い、繊細な筆遣いで物語を紡ぎ続けています。 彼女の願いはただ一つ、この芸術が次の世代へ途絶えることなく受け継がれていくこと。現代社会においても、彼女の存在は伝統文化を守るために生涯を捧げることの重みと、その美しさを改めて私たちに教えてくれています。












