植物の「死体安置所」?ニュージーランドで80万点の宝物を守る女性の情熱

ニュージーランドのリンカーンにある「アラン・ハーバリウム」は、80万点以上もの植物標本を収蔵する、まさに植物のためのアーカイブです。この施設の管理責任者を務めるドイツ出身のイネス・シェーンベルガーさんは、ここでの仕事を「まるで植物の安置所で働くような、全身で感じる体験」と語ります。

イネスさんがこの世界に足を踏み入れたのは、意外な経緯がありました。元々は動物好きで獣医を目指していましたが、解剖の実習や愛犬との別れがあまりに辛く、動物の道を断念。その代わりに植物の世界へと転身したのです。

施設には、1770年のキャプテン・クックの航海で採集された貴重な標本から、現代の研究データまでが眠っています。中には、過去の害虫対策として水銀が塗布されたシートもあり、スタッフは厳重な注意を払いながら扱っています。また、山岳地帯に生息する「野菜の羊」と呼ばれる珍しい植物の標本など、見どころも豊富です。気候変動の影響で植物の分布が変化している今、この膨大なコレクションは、未来の地球環境を解き明かす重要な鍵としてその価値を一層高めています。
編集部より
1770年の物まで…!同種でも時代ごとの変化まで追えそうなすごい場所ですね!










