刑務所の元洗濯室がパン工房に。受刑者が学ぶ「未来への焼き立て」技術

イタリア・フィレンツェにあるゴッツィーニ刑務所で、かつて洗濯室として使われていた空間が、本格的なパン・ピザ作りの工房へと生まれ変わりました。この取り組みは、出所を控えた12人の受刑者たちが、将来の社会復帰に向けて専門的な職業技術を習得することを目的としています。

プロジェクトを主導するのは、地元のピザ店「ピッツァマン」の経営者であるピエルルイジ・マデオ氏です。マデオ氏の指導のもと、受刑者たちは粉から生地を練り上げる基本的な技術から、窯を使った焼き上げまでを実践的に学んでいます。これまで料理とは無縁だったという参加者の中には、「料理を作ることで心が落ち着く」「全く新しい自分を発見した」と、新たな情熱を見出す受刑者も少なくありません。 現在、工房では受刑者同士が協力してピザを焼くこともあり、土曜日には受刑者全員に振る舞われる機会も設けられています。刑務所側は、この職業訓練が単なる時間潰しではなく、出所後に社会で即戦力として働くための具体的な一歩となるよう、専門家と連携した支援体制を整えています。11月末には研修の修了が予定されており、受刑者たちが刑務所の外で「自分自身のパン」を焼く未来が期待されています。











