海を渡る数千キロの旅路。ヒマラヤの専門機関が解き明かすウミガメの「知られざる移動」

インドのオリッサ州沿岸は、毎年数万匹のヒメウミガメが産卵のために訪れる場所として知られています。しかし、彼らが産卵地にたどり着くまでの長い道のりや、海中での生活については多くの謎が残されていました。

デラドゥンを拠点とするインド野生生物研究所(WII)は、この神秘に包まれた旅路を追跡する3年間の研究プロジェクトを開始しました。衛星発信機を用いた追跡調査の結果、驚くべき事実が判明しています。一匹の雌ガメは271日間で6,719キロもの距離を移動し、スリランカ東方の海域まで到達していたことが確認されました。また、オスとメスでは移動パターンが異なり、メスの方が産卵前の沿岸海域により長く留まる傾向があることも分かりました。 今回の調査では、単一の産卵地だけでなく、オリッサ州内の複数の海岸を行き来する個体も確認されました。この「海岸同士の繋がり」を理解することは、従来の産卵地保護にとどまらない、より包括的な海洋環境の保全に向けた重要な一歩となります。














