50年続くアパラチアの知恵:高校生から始まった「フォックスファイア」の記録活動

米国のアパラチア地域には、古くからこの地に根ざす植物の知識や、住民たちが紡いできた豊かな伝承が存在します。こうした地域の知恵を後世に伝える活動として注目されているのが、1967年に始まった「フォックスファイア」というプロジェクトです。

もともとは、ジョージア州北部の高校生たちが、地域住民の語る知恵や言い伝えを収集・共有するために発行した雑誌から始まったこの活動。彼らは、夜間に光る地域のキノコにちなんで「フォックスファイア(狐火)」と名付けました。現在では雑誌の枠を超え、書籍シリーズや博物館、そして貴重なオーラルヒストリー(口述記録)のアーカイブへと発展しています。 かつての記録を紐解くと、アパラチアの女性たちの力強い生き様が浮かび上がります。当時は「仕事はしていない」と語る女性も多かったものの、実際には助産師として地域を支え、子育てに励みながら自身のビジネスを切り盛りするなど、多角的な役割を担っていました。こうした女性たちの物語をまとめた新刊『The Foxfire Book of Appalachian Women』も出版されており、地域に眠る個々の人生の物語を拾い上げる活動は、現在もラジオなどを通じて継続されています。














