テキサス州「忘れられた川」に建設予定の国境壁、爬虫類・両生類への深刻な影響を専門家が警告
テキサス州西部の国境地帯で進められている約160マイル(約257キロメートル)に及ぶ高さ30フィート(約9メートル)の国境壁建設が、現地の生態系に甚大な被害を及ぼすとして科学者から懸念の声が上がっている。エルパソ・テキサス大学のビセンテ・マタ・シルバ教授の研究チームは、この建設プロジェクトが希少な爬虫類や両生類の生息域を分断し、種としての存続を危うくするとの調査結果を発表した。 「忘れられた川」と呼ばれるこの地域は、チワワ砂漠の中でも手つかずの自然が残る貴重なエリアである。研究対象であるリオグランデ・ヒョウガエルやテキサス・スパイニー・ソフトシェル・タートル(スッポンの一種)などは、川と陸地を行き来することで命を繋いでいる。壁の建設はこれら生物の移動を完全に遮断し、遺伝的多様性の低下や食物連鎖の崩壊を招くと専門家は指摘する。同教授が所長を務めるインディオ山脈リサーチステーションも建設予定地に含まれており、教育・研究活動への壊滅的な打撃が避けられない状況だ。砂漠という過酷な環境下で生き延びてきた野生生物たちにとって、物理的な障壁は越えがたい脅威となりそうだ。













